毎日が筋肉痛

実際のところ1週間に3日あるかないかくらいです。

1回で決めろ。2回目は無いと思え。

ばやし、今非常に驚いています。

名古屋に来てもう1年が経ってしまった。

あれ?昨日まで、やれ手羽先だ、やれひつまぶしだなんて騒いでなかったっけ?

時の流れが速すぎる。こりゃ河童が流れちゃうのも無理ないよね、ってくらい流れてる。

高校2年の時に「あれ?お前もう17歳になったの?」って俺に聞いてきた親父の気持ちも、今なら分かる気がする。

 

ところで、何で唐突にこんなことを感じていたのかというと、大学もやっとこさ2年生の前期の授業が始まったからです。

皆さん、春です。

僕たちの心に春の風が吹いて参りました。風に混じって、もう既に単位状況が危ない大学生たちの悲鳴も聞こえてきていますが。

 

せっかく大学生になったんだもの、どこかに行きたい。

というか、寺巡りとか神社巡りとかしたい。山の上にある寺に行って、ご利益とマイナスイオンを身体中で受け止めたい。 

というのも、冬休みに地元の友達との二人で山登りをしたんですが、それがまあ楽しかったもんで。

その山っていうのは、頂上に大きなお寺がありまして、近くまでロープウェイで登ってから、そのお寺を目指して山登りをするのです。

ロープウェイに乗って、「あ、あんなところに鹿が!」とか言っちゃって。鹿、いるんですよ。普通に木の実食ってる。ワクワクするよね。

んでもって、ロープウェイが到着したっつうお姉さんのアナウンスが聞こえてきたから、そのワクワクが四肢にも伝わって、自然と軽くスキップしながら降りちゃうわけです。

もうね、ドキがムネムネ。

ふわふわし過ぎて、一瞬自分が左足の靭帯を損傷してたことなんてすっかり忘れてた。

痛い。俺のスキップに合わせて膝の内部で何かがランバダを踊り狂ってた。痛い。

え?何で負傷してるのに山なんか登ろうとしたんだ!、だって?

ほら、男といえば山登りか、ベイブレードか、みたいなところあるじゃん?

自然豊かで、おまけに寺が頂上にそびえ立つ。こんなロマン溢れる山に登れるなら、俺の膝下がゴーシュートしてしまってもいい、この山はばやしをそんな気にさせてくれた。だから登っただけなのです。

 

いざ、勝負!なんて意気揚々と山道の坂道に出向く二人。

が、その坂が、文字通り二人の想像の遥か斜め上をいってた。正直、ちょっとビビったよね。二人して膝がガクガク。

俺に関して言えば、靭帯的な意味でも膝がガクガク状態なわけですが。

少し怖気づいていると、その坂道のスタート地点に、ポツンとお賽銭箱があったんですよ。

そこで、無事に麓まで帰れるように、という願いも込めて、「ご縁がありますように!」って叫びながら、5円玉をお賽銭箱めがけて放り込んだわけです。

見事に弾かれたよね。2回も。賽銭箱の柵にピンポイントに当たって。

しかも2回目なんか、どこのナックルボーラー?ってくらい変則的な軌道で弾かれるし。

これってもしかしてご縁と一緒に貴様の靭帯も切れるっていう神からのお告げなのでは、とか思いながらも一生懸命手を伸ばして何とか無事5円玉をお賽銭箱に入れることに成功し、山登り、スタート。

 

ヒーヒー言いながらも、時折見える景色に癒されながら坂道を登り続け、遂にお寺に到着。木々が生い茂る中にそびえているだけあって、もう、1周回ってラップバトルでも繰り広げてやろうかしらって思うくらい、超神聖。

ただ歩いているだけで、小さなことなんか何も気にならなくなるくらい、心が洗われた気分になる。

敷地面積もかなり広く、本堂以外にも色んな建物があったので、試しにお寺の敷地内を散策してみることにしました。

しばらく歩いていると、おしるこを売っている休憩所を発見。これはいいと思って値段を確認してみたら、

500円。高い。

めっちゃ小さなこと気にしちゃってる。あまりに小さすぎて、あのワカチコ野郎が半笑いでこっち見てる気すらしてくるんだけど。

「ちっちゃい事はどうするんだっけ、新入り?」つって。

心が洗われてなかったというか、洗いきれてなかった。自分の心の汚れ具合、舐めてた。

そんなこんなで、勿論おしるこなど買わずに、ひたすら歩き回っていたのですが、やっぱりお寺の中は仏教一色ですね。当たり前のことですが。

掲示板になんかの映画のポスターが貼られていたので、「仏教の世界に映画とはなんとハイカラな・・・。どれ、私に見せてみなさい。」と確認してみると、手塚治虫の「ブッダ2」っていう映画のものだった。マジ仏教。マジ仏教リスペクト。

これほど前作が気になる映画を、今までばやしは見たことがない。

どちらか1作でも見たことがあるという方、中学時代の愛読書はブラック・ジャックであるばやしにどうか一報を。

 

とまあ、頂上での楽しみの一つだった展望台での眺めが、光を浴びるのはこの俺だとでも言わんばかりに生い茂りまくってる草木で8割が占められているという非常事態があった以外は、特にこれといった事件も発生せず、無事麓まで下りることが出来たわけです。

 

勿論歩いたら腹が減ります。

腹が減ったら肉が食いたい!

というわけで二人ともしゃぶしゃぶが無性に食べたくなって、今度はしゃぶしゃぶの店を求めてさまよい歩いたわけです。3時間ぶっ通しで。

2時間程歩いたくらいで、気づいたらマジで両足がただの棒状態。曲がんないの、右も左も。

てっきり靭帯損傷した方の足だけかと思ってたら、まさかのダブルパンチ。お賽銭を2回外した者の罪は重いとでも言わんばかりのダブルパンチ。

 「金しゃぶ」っていうしゃぶしゃぶのお店を発見した時は、感動して震えました。これが噂のジパングかと。黄金の国かと。

そして遂に、遂に待望のしゃぶしゃぶタイムに突入するわけですよ。正直フカフカのいすに座れた達成感で、お肉の味、ほとんど覚えてないけど。

 

最終的に、山登りなどのその日の楽しかった記憶データのほとんどに、その空白の3時間が上書き保存されちゃっていることに気づき、冒険の書が消えた時のあの懐かしい感覚を胸に秘めたまま帰路に着いたわけです。

 

んで、結局何が言いたかったのかというと、お賽銭はきっちり1回で入れようね。